当地域は、東海道五十三次の49番目の宿場町として栄えた土山宿であり、市町村合併前の旧土山町において往時の街並みの保存や再生を目的とした景観形成事業に取り組んでいただいた効果も相まって、土山宿を散策する来訪者の方々も年々増加しているところです。
一方、当北東区においては、平成14年に地域を愛する仲間が集まり、地域に伝わる文化を調べ次世代に伝えて行こう、そして外へ広く発信して行こうという気運の高まりから、あいの土山宿場まつりに協賛し、1日だけの「北東区伝承文化館」を開館してまいりました。
そのような状況の中、当地域において「扇屋」という屋号で「くし」などを扱っておられた歴史的建造物が家人が亡くなられ空き家となり、このまま放置すれば劣化、あるいは売却や解体の可能性が懸念され、何とか地域で守り続けたいとの思いから北東区において購入することといたしました。
老朽化した建物は地元ボランティアで改修や清掃を行うことで再生させすることができ、観光と文化の拠点として平成22年3月に無事オープンすることができました。